フィリピンは乾季でも喉がイガイガしない理由

タガイタイのお昼前です
室温26℃、湿度65% (なかなか快適です)
Cut2019_1109_1919_50.jpg 

東京はこれから寒くなるし、空気も乾燥してきますし、インフルエンザ風邪の季節に突入ですね
空気が乾燥すると、喉もイガイガしてウイルスや細菌感染を起こしやすくなります
とこがフィリピンのマニラ~タガイタイにかけては、12月~4月までが乾季で東京以上に「湿度」が低いんですが
東京のように、喉がイガイガしません
Cut2019_1108_1111_43.jpg
その理由は、「湿度」のマジックにあります
まずは快適湿度について説明します
一般に「快適湿度」は、40%~60%と言われています
勿論、フィリピン・マニラ近辺の雨季である6月~10月は高温多湿でジメジメ
ダニ・カビも活発になって、不快ですね
Cut2019_1107_1020_05.jpg
反対に乾季の12月~4月は東京以上に降雨量が少なくて、湿度が低くなります
なのに、東京のように喉がイガイガしないのは、何故なんでしょう?
まずは上図の「カラカラゾーン」について説明を加えます
「カラカラゾーン」ではウイルスが活発になる、と書かれていますがちょっと違うように思います
空気中に水蒸気が少ないと、ウイルスはいつまでも空気中を漂います
ところが湿度が高くなって水蒸気量が増えると、ウイルスは水蒸気に捕まって落下します
こういう理由で、1,2月の乾燥した時期では、東京ではインフルエンザが流行します

それでは、「湿度」のマジックについて
「湿度」の単位は「%」です
「青線」飽和水蒸気量に対する実際の水蒸気量割合を表したのが、「赤線」「湿度(%)」となります
1月の東京の気温が10℃で湿度が50%と仮定します (この時の水蒸気量は4g/kg
1月のマニラの気温が25℃で湿度が50%と仮定します (この時の水蒸気量は10g/kg
同じ湿度50%でも、空気中の水蒸気量でマニラは
東京の2.5倍もあることになります
だから暖かいフィリピンでは、乾季で東京と同じ湿度でも「喉がイガイガ」しないんですね
Cut2019_1107_1017_56.jpg
でも1月の東京でも湿度が50%だったら、「カラカラゾーン」ではないですよね
外気はそうでも、室内が暖房で22℃に温められると・・・・
湿度は25%になってしまい、「超カラカラゾーン」になってしまうんです
東京の冬場、喉がイガイガするのは外出時ではなく、室内の「超カラカラゾーン」にいるためなんですよ
ただし、これから寒くなる日本ですが、空気が乾燥するのは太平洋側です
日本海側の、福岡、札幌などでは冬場でも湿度はそんなに低下しません
 
Cut2019_1107_1026_56.jpg 
ここでちょっと「気になるニュース」
ブロ友のサンパブロのモトさんが、海面上昇の記事を書かれていました
海水温の上昇によって、グリーンランド・南極大陸の氷が融解して海面上昇を招くと言われています
では実際、海水温の上昇はあるんでしょうか?
(気象データの揃っている1989年から、何度上昇したかの図です)
Cut2019_1107_1028_45.jpg 
海水温上昇により、海面上昇すると考える科学者は全体の95%以上いて
「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が2013年に発表した第5次評価報告書でも2100年の海面上昇は52~98cmと予測されていました
しかし今年の5月、従来予測の2倍のスピードで海面上昇が起こりそうだとの研究報告がなされました 
その発表は、IPCCを脱退しようとするアメリカの研究機関でした
「米国科学アカデミー紀要」で発表された専門家の評価に基づく研究
そしてモトさんが示してくれた、海面上昇による2050年の予想世界地図です ・・・・ 参考にしてください
マニラの2050年地図
Cut2019_1107_1108_58.jpg
東京の2050年地図 江戸川区・葛飾区・江東区の半分は水没?
Cut2019_1107_1111_03.jpg
実際2050年にどうなっているのかは、今から30年経ってみないと分かりません
私は見ることができないでしょうが、次の世代のために私たちに何ができるのか?
考えてみる必要があると思います
次の写真は、2019年11月12日のイタリア・ベネチアのサンマルコ広場前
低気圧による雨と高潮が重なった事による洪水です
今後、アムステルダムなど世界の各都市で水没ニュースが出始めるのかな~?
Cut2019_1113_0832_04.jpg
 
フィリピンブログ村  子育て
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント

花粉症

 おはようございます。
秋風が吹くと、鼻がムズムズして来ます。
その内に喉がイガイガして、エヘン虫が発生します。
酷くなると喘息状態に・・・。
春から、イネ科植物の花粉時期までが最悪ですね。涙
その頃は、P国に避難するしかないですね?w

ベネチアのサンマルコ広場前は、毎度高潮で洪水です。
カモメが遊んでいましたね。w

No title

 Tomyさん・お早う御座います。

 ウイルスが活発になる、カラカラゾーンって、
何となく、分かったような、
そう云えば、此方では、喉がイガイガした、
日本に居た頃を、思い出すのですが、
風邪を引かない迄も、冬の季節は、
常にそうだった事を、思い浮かべました。
 ありがとう御座いました。又読み返します。

Tomy さん、おはようございます。
とても分かりやすいレッスンありがとうございます。これまた講演ネタで使えますね。
マニラの水没マップは結構衝撃的ですね。この辺の人たちは将来どこに流れてくるんでしょう…カビテとラグナは人口増えそうですね。

Re.花粉症

>jo59635561さん、おはようございます
私はフィリピンに移住後、アレルギー性鼻炎の症状が半分以下に落ち着きました
どの花粉によるアレルギー症状か判別できていれば、
花粉団子みたいなものを食べる、感作療法があります
日本から抗アレルギー剤をたくさん持ってきましたが、あまり使わなくて済んでします
でもなかなか完治はしないですね~
日本ではあまりにも患者が多すぎて、保健医療から除外しようなんて動きもあったんですよ
ベネチアでは、泳いでいる人もいましたね 苦笑

Re.

>ダニエルさん、おはようございます
ちょっと分かりにくかったですかね?
日本の冬場、フィリピンの乾季、湿度だけで見ればそんなに変わらないんです
でも実際の空気中の水蒸気量は雲泥の差です
喉に優しいので、日本のようにインフルエンザが大流行しないんですね
その分、デングとかジカ熱とかありますけど・・・

Re.

>ヌバリのバボイさん、おはようございます
マニラ北部の海沿いは既に家屋を放棄した場所が見受けられます
堤防の外側に古びたチャーチなんかも取り残されてるんです
でもその堤防の内側も常に土地がビチャビチャだったりして、だんだん人の住める環境ではなくなってきてますね
でもお金持ちはマカティ北部だったり、BGCだったりに住んでいるのであまり気にしてないかも・・・
ジャカルタは地盤沈下と合わさって首都移転の話も出ていますし
マニラはどうするんでしょうね?
いまパサイの海沿いの埋め立て地区に高層マンションがたくさん建築中です
埋め立て地はそれなりの海抜を保っているようですが、そこに行くまでの旧市街地が水没したら
陸の孤島になってしまいそうです 苦笑

No title

フィリピンに帰ってあちこちカビだらけだったらどうしよう。
それが心配です。
革製品にカビつきやすいですよね。

Re.

>mango1919さん、こんにちは
今の季節なら大丈夫ですよ
ただ、マンションだと密閉性が高いから、ちょっとだけ心配かな?
タガイタイは涼しくなったので、もうカビの季節ではありません
土も乾いてきて、たまに庭の芝に水遣りをしているくらいです
マニラは・・・・どうなんだ?