コロナの死亡率を考察してみた

オミクロン感染の致死率は「季節性インフルエンザより高い」、0.13%程度
・・・・ 厚労省助言機関 (読売新聞オンラインより)
この数字の意味するところを考えてみたいと思います

この2年間の新型コロナによる、「感染者の合計」「死亡者数の合計」で、「死亡率」を計算しました
        死亡率    感染者合計    死者数合計
  日本    0.39%     737万人      29,015人
  世界    1.23%     50400万人     620万人
  米国    1.23%     8050万人      99万人
なぜ日本は世界に比べて、死亡率が低いのか?
(1年半前に私がブログで書いていた、BCGによる効果ではなさそうでした ・・・・ ごめんなさい)
米国や欧州で感染が拡大したのは、アルファ株・ベータ株でした
まだワクチンもなかったし、アルファ株・ベータ株は毒性も強く、死亡率は4.5%ほどもありました
日本にコロナが本格的に入り始めたのは、ガンマ株・デルタ株になってからでした
ガンマ株・デルタ株になってからは、アルファ株・ベータ株よりも毒性が低くなっていたんでしょう
そのせいで、アメリカ・欧州・世界に比べて、日本の死亡率はとても低くなっていたんだと思います
そして、厚労省助言機関によれば、今年に入ってからのオミクロン株での死亡率は、0.13%にまで低下しました

ここで米国の感染状況を見てみましょう 
(2021年9月~現在にかけてのグラフです)
Cut2022_0418_1703_29.jpg
アメリカって、いつの間にこんなに感染者数が少なくなったの? って、驚きですよね
人口100万人当たりの感染者数の各国比較です
日本も再び減少傾向の予兆が出てきましたが、さすがの韓国でも大きく減少傾向になっています
世界を見て、大きく増加しているのは、中国カナダだけです
Cut2022_0418_1701_56.jpg
米国がいつの間にかこんなに新規感染者が減少したのは、もしかして ・・・・ ワクチンのおかげ?
いえいえ、そうとは言えません
ワクチン接種を2回終えた割合ですが、日本は80.15%米国は67.33%と日本のほうが接種率が高くなっています
Cut2022_0418_1706_15.jpg
3回目のワクチン接種(ブースターショット)が終わった割合を見ると、日本は37.36%米国は29.86%だけです
Cut2022_0418_1707_00.jpg
こういったのを見ると、
トランプ支持者たちが唱える「ワクチン不要論」「ワクチン陰謀説」なんてのが芽生えてくるわけですね
前回の4月7日に書いた記事で、読者のチビさんがワクチンによる免疫獲得と、感染による免疫獲得
どちらのほうが効果的に免疫を獲得できるのか? という質問がありました
端的に言うと
 ・ より確実に、より強い免疫を獲得できるのは、ワクチン接種です
 ・ しかし、ワクチン接種により獲得した免疫は、変異株には効果がかなり低下してしまうという欠点もあります
 ・ 感染により獲得した免疫力は決して強くはありませんが、変異株にもかなり効果が持続します

米国も、英国も、そしてフィリピンも、結果的には感染拡大を抑えるには感染による集団免疫が最も効果的だった
そんな結論に至ってしまうのかもしれないです
なので
上から2番目の図をもう一度よく見てください
2段目にある、「インド」「インドネシア」の新規感染者数、
極端に低いでしょ!

フィリピンも含めて、感染による集団免疫が形成されてたんじゃないかと予想出来ます
でも
ワクチンがまったく意味なかったわけではありません ・・・・ 重症化率、致死率を下げた効果は間違いありません
「集団免疫を獲得する」という言葉、掛け声は簡単ですが
実際に集団免疫を獲得するには、ワクチンだけでは非力だったということになるのかな~ ・・・・ 残念ですけど
医療って、難しい! と、改めて思い知らされました


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コメント

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Tomyさん、こんにちは
非常に説得力のある考察ですね!
ゼロコロナ政策はやっぱり無理がありますよね
今世界で起こっているさまざまな不幸な出来事は、いずれも独裁的指導者のエゴに起因している気がします
そんな国に生まれなかった幸運に感謝です
自分のブースター接種は終わってますが、ウチのは5月下旬に受ける予定です
今月は狂犬病ワクチンを打ってます
これは一月に3回も打たないとならないので、手間がかかりますが、フィリピン行くなら必須かなと…事前に打っておけば曝露後接種も多少は余裕がもてるそうなので…

未成年者のブースター

 
私たち夫婦はファイザー3回目を終えました。
そして昨日、息子に3回目の接種券が届きましたが悩んでいます。
オミクロン株に対し健康な若い年齢層にブースターは必要なのか?
 
上の息子は2回目も何とも無かったのですが、下は微熱が続き
1週間くらい調子悪く学校も休んだくらいです。
 
接種証明が不可欠であれば仕方ありませんが今は不要です。
 

Re.

>ヌバリのバボイさん、こんにちは
ウイルスにもいろいろあって、変異しにくいウイルス、変異しやすいウイルス
コロナウイルスはとても変異しやすいので、ワクチンだけで抑え込むのは無理だったんですね
変異を繰り返して、毒性が弱くなるまでワクチンで時間稼ぎするとか
高齢者や基礎疾患を持っている方の保護とかを優先し
でも中国のようなゼロコロナ政策ではなく、緩やかな感染拡大は認める
そんな政策がよかったようです
狂犬病ワクチン? ・・・・ 私はやってないな~、ミーちゃんだけです

Re.未成年者のブースター

>まさみさん、こんにちは
今まで副作用がなければ、3回目も大丈夫でしょうが
下のお子さんの3回目は、回避した方がよさそうですね
BA1、BA2、XEと新型コロナもオミクロン株になって更に変異のスピードが上がっているようです
感染力も従来のオミクロンに比べて、1.3倍とか書かれていますが
反比例して、重篤化比率は明らかに低下しています
オミクロンになってからの致死率は、季節性インフルエンザよりも少し高いくらいで
かなり差が縮まってきてます
元厚労省の役人や、医師の中にも ・・・・ 「もうマスクは必要ない」
と言い出している方もいます
日本も今年に入ってかなり感染が拡大したので、もう2,3か月で米国のようになるんじゃないかと思います
来年には、新型コロナも普通のウイルス程度になってるんじゃないか?
いや、なって欲しいな~

ワクチンの接種

こんにちは
百年ごとのウイルス騒動・・
山中伸弥さんは、科学情報の信頼度には大きな幅があり、科学的な真実は「神のみぞ知る」と言っています。(笑)
元岐阜大学長の黒木さんは、オミクロンの特徴は上気道でウイルスが増えるため、⾶沫、エアロゾル感染を起こしやすくなり、感染⼒が強くなったのであろう。さらに、肺で増えないため、肺炎にならず、重症化しないということで、今のオミクロンの感染は 19 歳以下が 1/3 を占め、重症者のほとんどは 60 歳以上でオミクロンは⾼齢者(60 歳以上)を狙い撃ちにするそうです。ブースター接種が遅れたのは厚生官僚が当初8ヶ月以上と改ざんしたためだということらしい・・⾼齢者はブースター接種を⾏うべきである。感染予防と死亡抑制の両⽅に効果があるそうです。
これまでのところ、多くの後遺症研究では最初の感染で重症化し⼊院した⼈は、より深刻な症状の後遺症になることが⾼いことを⽰唆していると言っています。
判断は個々人がするのでしょうが、あの時✳✳していれば、と思わないようにしたいですね。
脳科学者の中野信子さんによれば、中/韓/日などは欧米他国に比べて心配性で予防・予測意識が高く日本はその中でも特に高いそうです。

Re.ワクチンの接種

>鯨夢さん、こんにちは
100年ごとだといいんですが、最近は新種のウイルスが増えてます
鳥インフルエンザ(H5N1)から始まって、SARS、MERS、中国が変なことやってなきゃいいんですが・・・・
厚労省の3回目接種の期間で判断が誤ったように報道されています
でもそれには理由があって、ファイザーのワクチンで得られた免疫は、初期の新型コロナには8か月間
十分な抗体量を維持する ・・・・ そういうデータをファイザーから受けていました
ところがアルファ、ベータ、ガンマ、デルタと変異を重ねるうちに、6ヵ月未満しか有効性を保てないことが分かってきました
ま、これは判断を誤ったのではなく、即時対応ができなかっただけでしょう
我々高齢者のワクチン接種ですが、何もしないであとで後悔するよりは
やっぱり前向きに行動していた方が、後悔しなくて済みますね