パワハラ体質の方の、物の考え方

「定年後、「風呂の中で泣いている」66歳男性の悲哀」と言う記事がありました (10月22日)
鴻上尚史さんへの人生相談 ・・・・ と言うコーナーです
とても良い内容だったので、紹介したいと思います ・・・・ 
<ここをクリックすると、元記事にジャンプ>
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【相談内容】
定年退職、嘱託を経て、今年から本格的に隠居生活に入った66歳です
隠居したら、今まであまり会っていなかった弟たちとも食事をしたり、
妻とも旅行をしたり、のんびりしようと考えていました
しかし、いざ弟たちに連絡しても忙しいからと何度も断られました
ちょっとおかしいと思い、妹に連絡したら
「お兄さん、気づいてないの? みんなお兄さんが煙たくて、距離とっているんだよ」と、寝耳に水でした
結局、妻も「旅行は友達と行ったほうが楽しいから」と、私と行こうとはしてくれません
隠居後孤独で寂しくてたまらず、風呂に入っていると涙が出てきます
妻が外出しようとしたとき、「食事ぐらい作ってからいけ」と怒鳴ってしまったこともあります
後悔して自己嫌悪になりましたが、後の始末です
妻とは更に距離ができてしまいました ・・・・ そういった内容でした
【鴻上さんの答え】
立派な学歴と優良な会社に勤めた相談者さんですが
自分がちゃんとやってきたとそれなりの自信を持っている男性に、この傾向が強いです
相談者さんは、「努力していい大学に行くこと」「立派な会社に勤めること」「仕事で結果を出すこと」
という価値観で生きてきたのでしょう
その価値観から見て、「努力してない人」「ふがいない人」「能力の足らない人」にアドバイスをしたくて
たまらなくなるのだと思います
でも、それはその価値観だけの基準です
彼らに向かって「ふがいない」とか「もっと努力しろ」とは
口が裂けても言えないと僕は思っています
本人が自分自身を責めることはあっても、他人が口にする言葉ではないのです
相談者さんは、自分の価値観を強く信じ、それを周りに対して、意識的にも無意識的にも押しつけてきた、
それが、弟・妹・妻があなたを避ける原因になっていると、なんとなく分かってもらえたでしょうか
何度か会って「今まで、偉そうにして本当にすまなかった」とか
「お前たちを見下したような言い方をして反省している」と言っても、
相手はちゃんと受け止めてくれないと思います
【鴻上さんの結論】
弟・妹・奥さんと仲良くすることは、いったん、あきらめて、他に人間関係を作るのです
趣味のサークルや地域のボランティアサークルなどに加わりましょう
そこで相談者さんは、「だらしない人」「努力しない人」「ふがいない人」と間違いなく出会います
アドバイスしたくてムズムズするはずです
「どうして周りの人は言わないんだろう」「ちょっと努力するだけで、ずいぶん変わるのに」
でも、決して自分からは、相手にアドバイスしないこと
「それがこの人の生き方なんだ」と思って、言葉をぐっとのみ込むこと
そこで、「あなたはこういう点がダメで~」と言い始めたら、間違いなく弟・妹さんと同じ関係になります
「だらしない人」「努力しない人」というのは、相談者さんからの見方でしかない、自分の価値観でしかない、
それを他人に押しつけてはいけないと、肝(きも)に銘(めい)じましょう
「家族のためにと頑張って出世して養ってきた」という意識が、奥さんに対しての上から目線になります
これは、相談者さんからの見方ですからね

これを読んで私が感じたのは、「パワハラ体質」「医療における最適解」です
「パワハラ体質」
「パワハラ」って、怒鳴るだけが「パワハラ」ではありません
言葉は柔らかくても、「自分の時はこうだった」、「自分はこうやって成績を上げた」って
部下に自分の考えを押し付けるだけでも、立派な「パワハラ」です
時代も変われば、考え方も変わるし、そもそも人はみんな違います ・・・・ 自分と同じではありません

「医療における最適解」
がんに罹ったとします
 
・ Aと言う治療薬の有効性は、80%
 ・ Bと言う治療薬の有効性は、60%
これは統計的有効率なので、Aと言う治療薬ではがんが治らなかったのに、Bと言う治療薬でがんが消失した
と言うケースも当然あります
同じように、
 ・ 外科的治療の有効率 ・・・ 80%
 ・ 薬物治療の有効率  ・・・ 70%

 ・ 放射線治療の有効率 ・・・ 60%    だったとします
この治療成績をもとに、主治医は外科手術を勧めました
手術したのに再発して、今度は放射線治療をしました ・・・・ すると見事に、がんが消えました
「こんなことなら、最初から放射線治療にしていればよかった」なんて思いますよね

でも医療って、「どの患者に」、「どの治療が一番効果あるか?」 患者さんによって千差万別なんです
「やってみなければ分からない」 ・・・・ それが正直なところです
だから「医療に最適解はない」、患者さんそれぞれなんです ・・・・ それが私の思いです


最後に
私もパワハラ体質の上司に、2度ほど仕えたことがあります
私が直接パワハラを受けたわけではありませんでしたが、後輩をかばったことで上司と上手くいかなくなりました
こういう人だけには、絶対になりたくない ・・・・ 反面教師ですね
私がある程度の地位についてからは、若手社員を指導するときに
「ああしろ、こうしろ」、「だからダメなんだ」って言ったことは一度もありません
「こうしたらどう?」、「こういう考えもあるよ」って提案するだけにしました

つまり「人に寄り添う接し方」です
自分の意見を否定されて、気持ち良い訳がありませんからね~

日本にいても、移住しても、年長者から「俺の時代は・・・・」って言う言い方をされるときがあります
それを言った瞬間、若者からは「ジジイあつかい」されるのにね~

いまの若い医者は、実に患者さんに寄り添う付き合い方をしています
「インフォームド・コンセント=説明(治療方針)と同意」、の意識が高いからですね
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ベテランの医者ほど、自分の思う最適な治療を患者に押し付けているように思います

もう少し言いたいことがあるので、明日に続きます

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コメント

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昨晩、台風あったの?

面白い記事内容ですね。
ジイさんや年配の人との会話で嫌われるのは、昔話・自慢・説教が「嫌われ年寄りの三点セット」ですね。
長く人生を生きてきているため、その様な傾向に成りやすいですが、程度の問題ですよね。

それから、私は客観的に自分を見たり判断出来ない人が好きにはなれません。
客観的に自分を見れないと嫌われている事すら分かっていません。
でも、「空気が読めない」人は特に嫌いではありません....(笑)
「おい!空気読め」と注意できますからね。

Re.昨晩、台風あったの?

>チビさん、おはようございます
コンドミニアムに住んでると、悪天候に気づきにくいんですかね~?
雨の量自体は多くなかったですが、雨が窓にたたきつけられて煩かったです
この記事で意外だったのは、鴻上さんの結論でした
過去を反省して奥さんや兄弟に向き合えば、関係を再構築できるかと思ったんですが
それは一度諦めなさい! と、ピシャリと言いきってます
読んでから、確かにそうだよな~
長年のわだかまりが、1言で解消するわけないよな~ って思いました
まずは別の土俵で人間関係の勉強をして、その上で変われたと思ったら
その時初めて、奥さんや兄弟に向き合えるでしょう って、その通りだなと思いました
KYにもいろんなタイプがありますが、チビさんの好きなタイプのKYは
きっと、マイペースな方なんでしょう と、想像しました

そのジジイです。

 
仕事では「ほめる教育」で部下を育ててきました。
前世の娘たちも同じです。
 
でも息子たちには高い意識を持って欲しいので、どうしても言ってしまいます。
先日、自分の価値観を押し付けてしまい怒鳴ってしまいました。
ちょっと言い過ぎた感じ、翌朝に平謝りしました(滝汗)。
猛反省していますが、反抗期もあり態度がよくないとどうしても・・・・
 

Re.そのジジイです。

>まさみさん、こんにちは
やった~、ジジイ一人発見!
息子が相手だと、どうしても厳しくなりがちですよね
特に反抗期だと
でも息子さんにも息子なりの言い分があるはずなので、先ずは彼の言い分を全て吐き出させちゃいましょう
上下関係じゃなくて、目線を合わせることも大事ですよね
「そうか、分かった」って、彼の意見に同意する言葉も大事です
「そうじゃない」って否定から入ると、話してくれなくなりますからね~
まあ理想から言うと、普段から相談相手になる兄貴分的存在になってるのがBestなんでしょうけど
でも、20歳を超えたくらいから冷静に話し合えるようになりますよ
ただ、あまりこじれすぎると関係修復できないケースもあるので、謝っておいたのは良い判断だと思います

こんにちは

意外な回答、面白かったですね。

ん? KY....何だろう?
誰かのイニシャルかなと思ったり.......
「空気読めない」なんですね?

すぐに浮かんだのが「KY活動(危険予知トレーニングKYT)」です。
自分の担当部署に毎月テーマ(製造行程)を変えて1年間、作業者グループに続けさせたことがあります。
改善策の実施はスタッフの仕事にしました。
QC活動よりは簡単で、フィリピン人向きかなとも思いました。

医療にも、生き方にも、ハラスメント対応も....「最適解」は永遠の課題ですね。
歴史積み重ねがある程度方向を示してくれる?
でも、一人の人生は1回限りだからなあ.....

Tomyさん、こんにちは
昨日の停電は今日の昼過ぎ、1:30頃にようやく復旧しました
持ってきた懐中電灯をフル稼働させて何とかしのぎましたー😂😂
パワハラではないですが、今までの初期の移住生活を振り返ると、どうしてもフィリピンは…とか、フィリピン人は…とか口にしてる自分を思い起こしました
郷にいれば郷にしたがえ、と頭ではわかっているつもりでも、実際に直面すると難しいですね
もうフィリピンあるあると言うのはやめて、This is Philippines!に変えますwww

Re.

>チビさん、こんにちは
チビさんは日本を長く離れているから、慣れていないのかな?
空気読めない人のことを、KYと呼んでいました
たぶん常用語になってると思うんですが・・・・
IT技術も医療も日進月歩だから、過去の経験が100%正しいとは言いきれないんですよね~
私は最初から正解を求めるのではなく、トライ&エラーで
正解に近づいていけば、それでよいと思っています

Re.

>ヌバリのバボイさん、こんにちは
停電修復、思ったより時間がかかりましたね
水と電気が無いと、ホント困ります
車のバッテリー1個が予備電力としてあるだけでも
最低限の事(照明、ネット)は出来るので、精神的に楽ですよ
フィリピンとの比較は、全く問題ないですが
もしそれが上から目線であったとしたならば、これからは直したほうが良いですね
大工さんとかにも、確実に伝わりますから
私は移住してから、大工さんのテクニックは教科書でした
「ちょっとやらせて」なんて、実技講習まで受けました
おかげで、いまの私があります

KY

KYって、そんなに使われていた言葉なんですね。
ちょっと、恥ずかしい....
実は、解らなかったのでWebで調べたんです。

以前は、TVで英語番組のNHK worldがあり見ていましたが、途中で無くなり同僚と探して見つけたのが、中国発信のwebでNHKニュース番組の違法?チャンネルでした。
これは、スピードが遅く、見るのが大変でした。
でも、仕事が多忙で帰宅が深夜の連続だったので、それで事足りていました。
そして、現在は、youtube のTVニュース番組とyahoo Japan のみですが....とりあえず満足?しています。

新聞、TV、固定電話の時代が長かったけど、あっという間に情報が豊富な時代になりましたね。
今は、本当に便利ですね。でも、その情報の判断は自分できちんとしなければなりませんね。

Re.KY

>チビさん、おはようございます
KYと言う言葉が流行する10年以上前
ガン黒ギャル達が、大人に分からないようなギャル語をたくさん作りました
それが中高生たちに広まり、やっと大人にも理解できるようになったころには
また新しい造語がたくさん生まれていた、そういう時代があったんです
ヤグる・エモい・KS・ブチアゲ・かまちょ・チョボパン・やばば
意味、全然分かんないですよね~ 苦笑
木下優樹菜とかがTVに出だしたころ、番組でギャル語を連発して
MCを固まらせてました 笑