デング熱について、詳しく知ろう!

デング熱は、ウイルス感染なので抗生物質は効きません
なので、根本的治療薬はありません

【デング熱ウイルス】
ウイルスのタイプは4つあります
1型は一度感染すると、二度と発症しない終生免疫を獲得します
2~4型は感染しても、数カ月で免疫は消失していきます

【デング熱の分布】
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赤と黄色の分布がありますよね、赤はデング出血熱の分布
黄色はデング熱の分布です

【媒介する蚊の種類】
ネッタイシマカが媒介するのは、デング熱、黄熱、ジカ熱、 ・・・ 行動半径は、約100m
体長は3mmしかない、とても小さな蚊です
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アカイエカが媒介するのは、日本脳炎 ・・・ 行動半径は、約150m
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つまり、デング熱の分布はネッタイシマカの分布と重なります (一部、ヒトスジシマカも媒介するそうです)
蚊が繁殖するのはこちら
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それではまず、症状から勉強しましょう

【症状】
実は、デング熱に感染しても50~80%は不顕性感染と言われています
つまり、全く無症状と言う事
残りの20%~50%が発症します
感染3 ~7 日後、突然の発熱で始まり、頭痛特に眼窩痛・筋肉痛・関節痛を伴うことが多く、食欲不振、腹痛、便秘を伴うこともあります
また、発症後、3 ~4 日後より胸部・体幹から始まる発疹が出現し、四肢・顔面へ広がってきます
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ここまでは「デング熱」と呼ばれるもので、致死的ではありません
問題は次
「デング出血熱」と言うのがあって、上の赤の分布です (フィリピン含む)
発熱が終わり、平熱に戻りかけたころに突如発症します
極めて高率に胸水や腹水がみられます
また、肝臓の腫脹、補体の活性化、血小板減少、血液凝固時間延長してきます
細かい点状出血が多くの例でみられ、さらに出血熱の名が示すように、10 ~20%の例で鼻出血・消化管出血等が現れます

⇒ つまり、「デング出血熱」は、致死的であると言う事

【治療】
「デング熱」の場合は、発熱・発疹が出ても一週間程度で自然治癒します
「デング出血熱」の場合は、血圧低下や頻脈に注意して、脱水にならないよう補水が重要です
また発熱した際、アスピリンは禁忌です ・・・ 出血を助長します
(アスピリンには、抗血小板凝固作用があるためです)
解熱には、アセトアミノフェンを服用しましょう


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コメント

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怖い

Tomyさんおはようございます。
テインゲ熱は本当に怖いですね。
孫は蚊によく刺されます。真っ赤に晴れ上がり刺された箇所は熱を持って仕舞います。
早期に薬が出来ると良いですね。
水溜りはそこら中に有りますので困りますね。
今の所蚊に刺されないと言う対処方法が無いのは心配です。
Tomyさんはどう対処していますか?

やばいな~

 おはようございます。
お帰りなさい。 ご無事で何よりです。
今、P国でデング熱が流行っていますか?
9月上旬に、いつもの「現調」予定ですが・・・。
虚弱体質なので、とても心配です。W

Re.怖い

>マランダイさん、おはようございます
まずは相手を知ると言うか、正しい知識を持つって言うことが大事ですね
ワクチンは既にあるんですが、副作用が強くて一般化していません
不思議なもんで、フィリピンでも室内に入ってくるのはイエカの仲間で、やぶ蚊の仲間のネッタイシマカは殆ど室内には入ってこないんです
庭や草むらに入ると刺されますが、小さい蚊のためか刺されてるのに全く気づきません
でも痒いんですよね~、ネッタイシマカ
庭仕事するときだけ、J&Jの「OFF」とか
GreenCross社の「ACTIVE PROTECT」って言うクリームを塗ったりしています
でも記事に書いたように、デング熱の半分以上は無症候だし、自然治癒します
治りかけに再び発熱が見られたり、出血兆候が見られたら・・・即入院ですね!

Re.やばいな~

>Jo59635561さん、おはようございます
確かに8月10日のNHK News Webにもあるように、今年はデング熱の当たり年だそうです
どれくらいかと言うと・・・例年の2倍以上だそうです
でも死者がフィリピンだけでも、600人以上
ってことは、例年でもデング熱で300人以上無くなってるって事?
つまり出血傾向が見られても、医療機関へ入れない貧困世帯
つまりスラム街で多発してるんだと思います
タガイタイの私の近所では、デング熱は噂にもなっていません
裏道やドブに立ちションは・・・・大事なところが刺されないように気を付けてください 笑

No title

 Tomyさん・お早う御座います。

 フィリピンでの、デング熱報道は、頻繁に目にしますが、
蚊が媒介する、伝染病ぐらいの、認識歯科、御座いませんでした。デング熱更には、デング出血熱迄、驚きです。
そして、解熱に使用する、アスピリンが、出血を助長させるとは、一度読んだだですので、全ての理解が、
出来ませんが、又読み返して見ますね、貴重な記事を、
有難う御座いました。m(_ _)m

Re.

>ダニエルさん、こんにちは
アメリカなんかでは、血液をサラサラにするってことで
アスピリンを常用している人がとても多いんですよ
蚊に刺されてデング熱にかかっても、発熱と発疹くらいだったらそんなに心配ありません
治りかけの出血傾向だけにはくれぐれもご注意ください

No title

デング熱の事は日本でも話題に上がっています。
デング熱とデング出血熱の2種類があるんですね。
とにかく蚊に刺されないような対策をしないといけませんね。

Re.

>もちや喜作さん、こんにちは
デング熱ワクチンは、新しいものがいくつか開発中です
ただ結局ワクチンを受けられるのは、庶民以上
貧困層にこそワクチンが必要なんですが・・・