新型コロナウイルス 基礎編(全体像)

今回の記事も、1月26日に執筆した予約投稿です
新型コロナウイルスについて、いろいろ書きたかったんですが
「新型コロナウイルス」だけについて書くと、「木を見て森を見ず」と言うことになってしまいます
なので、まずは「森を見てみよう」、と言うことにしました ・・・ ただし、内容は難しすぎたかも

日本では「風邪」というと、「急性上気道感染」を指すことが多いです
しかし、欧米では、「かぜ症候群」と言う呼び方をしています
その「かぜ症候群」には、「急性上気道炎」「感冒性胃腸炎」の両方を含みます
では皆さんが、「風邪をひいたかな?」と思ったとき、本当に感染症なんでしょうか?
私は、1/3は単なる体調不良だと思います
それでは、残りの2/3について解説します (残りの2/3を100%とした場合)
   5% - 細菌 (黄色ブドウ球菌、連鎖球菌、肺炎球菌、インフルエンザ菌など)
 90% -  ライノウイルス (30%–80%)       くしゃみ、鼻水、鼻づまり
      コロナウイルス (15%)          冬場に感染しやすい
      インフルエンザウイルス (10%–15%)    冬~春にかけて流行する
      アデノウイルス (5%)           俗に言う「プール熱」で夏風邪の代表

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細菌には抗生物質が有効ですが、ウイルスには効果がありません
ぎゃくにウイルス感染で無駄な抗生物質を処方すると、耐性菌を作ってしまう危険性があります
同級生に小児科の開業医がいます
彼は上記の理由で、患者さんに最初からは抗生剤を処方しません
ところが近隣の開業医では、漫然と抗生剤を処方しています
そして多くの患者さんは、薬をたくさん処方してくれるライバル開業医の方に集まっています
酷い話ですが、これが現実です


風邪を引いたかな? と思って開業医へ行くと 
「単なる風邪ですね」 とか 「インフルエンザだね、念のために検査しましょう」 とか言われます
こんな短時間で、本当に診断は正確なの?  ・・・ って不安になることもありますよね
それは、医者が貴方だけを見ているのではなく、最近の他の患者らを診て総合的に判断しているんです
「森を見て木を見る」 ・・・・ 貴方だけを見て診断しているわけではないのです
これで、「コロナウイルス」の大体の位置づけが分かったと思います

この「かぜ症候群」の起炎菌である各種のウイルスに対しての、確実な治療薬はありません
なので、熱を下げる、鼻水を止める、咳を止める、なのどの対処療法になります
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インフルエンザ・ウイルスのみ「ワクチン」が開発され、「タミフル」などの治療薬もあります
ただし、「タミフル」はインフルエンザ・ウイルスを殺す薬ではありません
ウイルスの増殖を抑えるだけで、あとは自分の持っている免疫力でウイルスを撃退してくれるのを待つだけです
「タミフル」はインフルエンザの症状が発現してから2日以内に服用しなければいけません
ウイルスが少ないうちに増殖を防いで、それいじょう重い症状になるのを防ぐためです
3日目以降になると、ウイルスが増えすぎてウイルスの増殖を抑えても症状を抑える効果は見込めないんです

発熱すると、小さな子どもなんかは可哀そうなほどぐったりしますよね
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しかし、「発熱」には意味があるんです
発熱したら、「無理をしないで休みましょう」という、身体のサインです
ウイルスに対しては「白血球」ではなく、
「インターフェロン」、「インターロイキン」、「TNF-α」と言う免疫物質が活躍します
それらの免疫物質の活性が一番高まるのは、体温が38~39℃の時と言われているんです
ですから、体温が40℃以上にならない限り、本当は解熱剤を飲まない方が良いんです
同じように風邪をひいて、咳、のどの炎症にも医学的意味があります
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このように、のどは炎症を起こすことで免疫物質がウイルスと闘っているんです
炎症を薬で抑えると免疫物質が、のどの粘膜に到達しにくくなります

最後に、一昨日「マスクに関する記事」を書きました
今回の新型コロナウイルスの感染ですが、咳によるウイルスの拡散で、吸い込むだけではなく
目の「結膜」からも感染した可能性が高いと言われています
そうなるとマスクだけでは不十分で、ゴーグルまでしないと安心できない、ってことになります
「新型コロナウイルス」に限らず、風邪を引いたらウイルスを撒き散らさないように、自宅でおとなしくしましょう
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コメント

非公開コメント

元気ですかー!

 おはようございます。
タミフルって、良い印象は無いですね。風評被害?
私は花粉症はあっても滅多に風邪をひきません。〇鹿は風邪をひかない。
しかし風邪は万病の元と言いますから、特に軟弱老人は注意が必要です。
いつまでも若くないから・・・
元気があれば何でも出来る!
復興支援ボランティア  やるぞ やるぞ やるぞー!

No title

 Tomyさん・お早う御座います。

以前在る人から、医院から奨められた、抗生物質を、常用していたら、
人間が本来持つ、治癒能力が消えてしまったと、聞きました。
短い期間の、服用は好いが、常用すると、危険だと、聞いた事が在り、、
ずっと頭の奥に、残って居るのです。m(_ _)m

No title

クラミジアも風邪の一種なんですね。
クラミジアこわい。。。

No title

こんにちわ。
最後に書かれているイラストがすべてを物語っています。
新型コロナウィルスに感染した人と一緒に帰国した人の中で、
2名の方が検査を拒否して自宅に帰ったとのことですが、
書かれているイラストのように、自分だけの事じゃない、
他人への人→人感染が言われている中、あまりにも身勝手じゃないかと思っています。
日本の法律では収容に強制力がないのですが、認識の薄い方が多い日本では
まだまだ感染者は広がるでしょうね。

Re.元気ですかー

>jo59635561さん、こんばんは
元気ですよー
でも疲れましたー
今日は遺品整理はしないで、役所回りをしていました
住居は都内だけでなく、何ヵ所か住んでんでいました
その先々に戸籍を移していたり、高齢者医療保険の発行は違う役所だったり、
その他にも障碍者手帳、介護福祉手帳などがあって、それぞれ発行元の役所に戻さないといけないと言うことで
朝から、役所3ヵ所、年金事務所、郵便局(かんぽ生命)、銀行
たぶん今日だけで20,000歩以上歩いています ・・・ ヘトヘトです

Re.

>ダニエルさん、こんばんは
風邪をひいても、抗生物質が効くのは細菌感染でたった5%だけです
それ以外は無意味な投与になるし、耐性菌を作る基になります
今フィリピンでは、風邪をひいてクリニックに行くと必ず抗生剤を処方されます
昔の日本と同じで、明らかに間違った使い方ですね
逆に抗生剤の副作用で下痢したり、良い事はありません

Re.

>mango1919さん、こんばんは
mangoさんの場合には、特に注意ですね
あそこをチュパした時にクラミジアを貰って、上気道感染を引き起こしたりします
しかもクラミジア肺炎まで行くと、とても治りにくいです
喀痰からクラミジアを検出したりすると、・・・
医者は、「こいつ、どこ舐めたんだ!」って、陰で仲間に吹聴するときもあるんですよ ・・・ 恥ずかし~!

Re.

>もちや喜作さん、こんばんは
感染の拡大を防ぐためには、一昨日の「マスク編」にも書いたように
貰わないように注意する、ではなくて
他人に感染させない ・・・ これが一番重要です
今回の重慶からの臨時便ですが、厚労省は隔離する権限がないため、協力を求めるだけです
同意しないで、自宅に戻った方が2名
感染はしていないかもしれませんが、もし感染していたとしたら犯罪に近い行為ですよね
電車に乗ったり、コンビニで買い物したり、・・・もらった人はいい迷惑です
「自宅に戻ってもいいけど、名前を公表するぞ」くらい言っても構わないような事態だと思うんですがね~